大阪府で行われた、平成28年4月・6月施工 建設業法の改正についてのQ&Aをまとめました。

1 解体工事業の追加に関して

(1)解体工事業の業種について

Q1 解体工事業の許可が必要な解体工事とは、具体的にどのような工事が該当するのですか?

A1 一軒家の解体工事など、これまで、とび・土工・コンクリート工事の「工作物解体工事」で実施してきた解体工事が該当します。

Q2 他の専門工事において建設される目的物を解体する場合も解体工事業の許可が必要となりますか?

A2 それぞれの専門工事で建設される目的物のみを解体する場合は解体工事業の許可ではなく、それぞれの専門工事に係る業種の許可が必要となります。

Q3 機械器具設置工事業については、「広くすべての機械器具類の設置に関する工事」のうち、電気工事業や管工事業などに「該当しない機械器具あるいは複合的な機械器具の設置」が含まれるとされています。電気工事業や管工事業などに該当しない機械器具の設置については、(総合的な企画・指導・調整を要せず、かつ、それのみの解体であれば、)すべて機械器具設置工事業の許可により解体することになる、ということですか?

また、当該機械器具を構成要素により分割し、例えば「プラント設備」のうち、電気配線部分のみを電気工事業の許可業者が解体し、鋼構造部分のみを鋼構造物工事業の許可業者が解体する、等とすることは可能ですか?

A3 電気工事業や管工事業などに該当しない機械器具の解体のみを行う場合については、機械器具設置工事業の許可により解体することになります。

また、機械器具を構成要素ごとに分割して、各専門工事のみの解体を行うのであれば、各専門工事の許可で解体工事を請け負うことも可能です。

 

(2)解体工事業の許可に関する経過措置について

Q4 法施行日(平成28年6月1日)時点でとび・土工工事業の許可を取得して解体工事業を営んでいる建設業者は、平成31年5月31日までは解体工事業の許可を取得せずに従前の許可でもって解体工事を施工できるとされていますが、この経過措置は、法施行日以降にとび・土工工事業の許可有効期限が到来し、許可を更新した建設業者についても適用されますか?

A4 許可を更新した建設業者についても適用されます。

Q5 法施行日(平成28年6月1日)前にとび・土工工事業の新規許可申請を行い、法施行日以降に許可を取得した場合、経過措置の適用はありますか(解体工事業に該当する業を営むことができますか)?

A5 平成28年5月末までに「とび・土工工事業」の許可申請を行い、改正法施行日時点で許可を取得していない建設業者については、経過措置の適用はありません。

Q6 法施行日(平成28年6月1日)時点で一般のとび・土工工事業の許可を取得しており、法施行日以降に般・特新規申請により、特定のとび・土工工事業の許可を取得した場合は、経過措置の適用はありますか?

A6 法施行日以降に許可換え新規、般・特新規、業種追加の申請を行い、とび・土工工事業の許可を取得した場合には、経過措置の適用はありません。

Q7 法施行日(平成28年6月1日)時点でとび・土工工事業の許可を取得していた業者が、法施行日以降にとび・土工工事業以外の業種の般・特新規、業種追加の申請を行い、許可を取得した場合は、経過措置の適用はありますか?

A7 経過措置の適用はあります。

Q8 法施行日(平成28年6月1日)時点でとび・土工工事業の許可を取得している建設業者であれば、経過措置期間中に廃業等による中断があっても、とび・土工工事業の許可を取得し直していれば、同期間中は解体工事を施工できますか?

また、法施行日時点でとび・土工工事業の許可を取得していた建設業者が、経過措置期間中に解体工事業の許可を取得した後に解体工事業を廃業したような場合はどのように取り扱われますか?

A8 建設業法附則第3条第1項の経過措置は、法施行日前に旧とび・土工工事業に係る許可を取得している者であって、解体工事業に該当する業を営む者が、法施行日以降に解体工事業に係る許可を取得しないでも引き続き当該業を営むことができるものです。

前段については、廃業等による中断によって、「引き続き」当該業を営んでいると認められないため、経過措置は適用されず、解体工事の施工はできません。

後段については、経過措置の適用があり、とび・土工工事業の許可により解体工事を請け負うことは可能です。

 

(3)解体工事業の許可取得に係る手続きについて

Q9 解体工事業の許可申請は、すでに他の業種の許可を取得している建設業者の場合、通常の業種追加と同じ申請手続きとなりますか?

A9 申請区分は、申請者の許可の取得状況に応じて業種追加又は般・特新規となります。

Q10 とび・土工工事業の許可を取得している業者が法施行日(平成28年6月1日)以降に解体工事業の業種追加申請をする場合、手数料を軽減する等の措置は行われないのですか?

A10 審査手数料は、許可手続において行政庁に発生する事務費用を受益者(許可審査を受ける者)の負担とする観点から徴収しているものであり、今回の解体工事業は従来のとび・土工工事業から分離・新設したものではありますが、他の申請と同様に行政庁に事務費用は発生するため、手数料の軽減等特段の措置は行いません。

 

(4)解体工事業における経営業務の管理責任者の経験について

Q11 法施行日(平成28年6月1日)前のとび・土工工事業に係る経営業務の管理責任者としての経験は、「解体工事業に係る経営業務の管理責任者の経験とみなす」とありますが、法施行日前に5年間のとび・土工工事業に係る経営業務の管理責任者としての経験があれば、解体工事業に係る経営業務の管理責任者として認められますか?

A11 法施行日前に5年間のとび・土工工事業に係る経営業務の管理責任者としての経験があれば、とび・土工工事業と解体工事業が法第7条第1号イ該当で同時に認められます。

Q12 法施行日(平成28年6月1日)前のとび・土工工事業に係る経営業務の管理責任者としての経験は、「解体工事業に係る経営業務の管理責任者の経験とみなす」とありますが、この取扱いは法施行日以降永続的なものですか?

A12 永続的な取扱いとなります。

Q13 経営業務の管理責任者の経験年数は、とび・土工工事業の工事であれば工事の内容を問わず、法施行日(平成28年6月1日)前にとび・土工工事業の許可を取得していない場合の軽微な工事でも、解体工事業としての経験に算入することができるのですか?

A13 法施行日前のとび・土工工事業の工事であれば工事内容は問いませんので、質問のような工事も解体工事業の経験とみなされ、経験に算入することができます。

Q14 経過措置期間中の経営業務の管理責任者の経験についても、法施行日(平成28年6月1日)前と同様にとび・土工工事業の経験が解体工事業の経験として認められますか?

A14 経過措置期間中の経験は、とび・土工工事業の許可業者についてはとび・土工工事業としてのみ、解体工事業の許可業者については解体工事業としてのみ認められます。

Q15 「法施行日(平成28年6月1日)前のとび・土工工事業に係る経営業務の管理責任者の経験は、解体工事業に係る経営業務の管理責任者の経験とみなす」とされていますが、例えば、取締役としてのとび・土工工事業の経営業務の管理責任者の経験を有し、これにより解体工事業の許可申請を行う際、様式第7号「経営業務の管理責任者証明書」の書き方について、経営業務の管理責任者の経験の業種(様式第7号中の(1)の部分)はどのように記載すべきですか?

また、法第7条第1項の該当基準(様式第7号中の(2)の部分)は「イ」、「ロ」いずれに該当するとすればよいのですか?

A15 前段については、「と(解)」、後段については「イ」と記載してください。

 

(5)解体工事業の技術者について

Q16 技術者要件の経過措置について、「平成33年3月31日までの間は、とび・土工工事業の技術者(既存の者に限る。)も解体工事業の技術者とみなす。」とありますが、「既存の者」とはどういう意味ですか?

A16 「既存の者」とは省令施行日(平成28年6月1日)の際、現に(旧)とび・土工工事業の技術者として要件を満たしている者をいいます(省令施行日時点でとび・土工工事業の許可業者に所属し、専任技術者や国家資格者・監理技術者として登録されている者に限定されるものではありません。)。

Q17 平成27年度までに1級土木施工管理技士等に合格した者が解体工事業の専任技術者になるためには、解体工事業に係る登録解体工事講習の受講又は1年以上の実務経験が必要とされています。【建設業法施行規則附則第2条】

一方、改正規則施行の際に、とび・土工工事業の専任技術者に該当する者は、平成33年3月31日までは解体工事業の専任技術者になることができるとされています。【建設業法施行規則附則第4条】

よって、平成27年度までに1級土木施工管理技士等(2級建築施工管理技士(建築)を除く。)に合格した者については、平成33年3月31日までは登録解体工事講習の受講又は1年以上の実務経験は必要ないと考えればよいのですか?

A17 平成33年3月31日まではとび・土工工事業の技術者を解体工事業の技術者とみなすため、登録解体工事講習や実務経験の必要はありませんが、経過措置終了後は、登録解体工事講習もしくは実務経験がないと解体工事の技術者として認められません。

Q18 解体工事業の許可の取得にあたり、経過措置により解体工事業に係る経験のないとび・土工工事業の技術者を、解体工事業の専任技術者とした場合、当該技術者が登録解体工事講習の受講等をすることなく平成33年4月1日を迎えてしまうと、解体工事業の許可は自動的に失効することとなるのですか?

A18 他に解体工事業の専任技術者の要件を満たす者がいない場合、許可の要件を満たさなくなり、自動的に失効します。

Q19 平成27年度までの1級土木施工管理技士等の合格者が、解体工事業の専任技術者になるには、「解体工事に関する実務経験が1年以上必要」等の条件がありますが、ここでいう合格の年月日は何時を指しますか?

A19 合格証明書の日付を指します。

Q20 技術者の要件にある、「登録解体工事試験」および「登録解体工事講習」とは、現在、建設リサイクル法の解体工事業登録の技術管理者資格にある、(公社)全国解体工事業団体連合会が実施する解体工事施工技士試験及び講習と同じものと考えてよいのですか?それとも新たに試験及び講習が設けられるのですか?

A20 「登録解体工事試験」については、(公社)全国解体工事業団体連合会が実施する解体工事施工技士試験となります(解体工事業登録の技術管理者資格と同じです。)。なお、平成28年8月1日の申請からとなりますが、平成27年度以前の解体工事施工技士試験(平成17年度までは、解体工事施工技士資格試験)の合格者も解体工事業の技術者として追加されました。

「登録解体工事講習」については、(公社)全国解体工事業団体連合会が実施するものですが、建設リサイクル法で規定している解体工事施工技術講習とは異なります。

Q21 登録解体工事講習は何年かに1度受講しなければならないのですか?

A21 登録解体工事講習は、1度受講するだけで構いません(発行される修了証に有効期限はありません)。

Q22 専任技術者の資格要件を満たしていることを実務経験で証明しようとする場合、複数の業種を同時に申請するときは経験期間の重複を認められていませんが、解体工事業はどうなりますか?

A22 法施行日(平成28年6月1日)前のとび・土工工事業の実務経験を用いてとび・土工工事業と解体工事業の許可を取得する場合に限り、例外的に重複が認められ、法施行日以降の実務経験については、重複は認められません。

Q23 「法施行日(平成28年6月1日)以降のとび・土工工事の実務経験年数は、法施行日前のとび・土工工事の全ての実務経験とする」とあり、また、「解体工事の実務経験年数は、法施行日前のとび・土工工事の実務経験年数のうち解体工事に係る実務経験年数とする」と重複を認めていますが、この取扱いは経過措置期間に申請する場合のみということですか?

A23 経過措置期間のみではなく、経過措置終了後についても、同様の取扱いとなります。

Q24 解体工事業の技術者としての実務経験について、建設業許可又は解体工事業登録のないままに解体工事業を営んでいた者から証明を受けた場合、当該期間は経験期間に算入することができますか?

A24 解体工事を請け負うには、建設業許可もしくは建設リサイクル法に基づく解体工事業登録が必要であり、無許可または無登録で解体工事を請け負った場合は建設業法等の違反に該当するため、実務経験として認められません。

Q25 専任技術者等の資格及びコード表には、「1A」等アルファベットが入っているコードがありますが、アルファベットが入っていないコードと取扱いが異なるのですか?

A25 アルファベットが付されているコードは、解体工事業に関して、経過措置該当者を配置した場合とそれ以外とを区別する目的で設けられているコードであり、平成33年3月31日までの時限的なコードとなります。

Q26 解体工事業の許可取得にあたり、専任技術者について経過措置を適用した場合(例えば資格コード1C)、平成33年3月末までに1年以上の解体工事の実務経験または登録解体工事講習を受講したときに、有資格区分の変更として変更届を提出する必要はありますか?

A26 質問のとおり、有資格区分の変更として変更届の提出が必要となります。

Q27 平成27年度までに「一級土木施工管理技士」等に合格して経過措置期間中に土木工事業と解体工事業の許可を取得する場合、専任技術者の有資格区分には、「1C」とだけ記載すればよいのですか?

A27 土木工事業に関しては、従来どおり「13」の有資格コードを記載ください。

解体工事業に関しては、1年間の実務経験や登録解体工事講習の受講がない場合には、「1C」と記載ください。

そのため、質問のような申請の場合には、有資格コードは、「13」及び「1C」の両方を記載することとなります。

Q28 2級建築施工管理技士(建築)については、経過措置の対象ですか?経過措置の対象でない場合は、解体工事業の専任技術者になることは全くないのですか?

A28 2級建築施工管理技士(建築)については、とび・土工工事業の専任技術者と認められていないため、経過措置の対象となりません。

しかし、平成27年度以前の合格者については、1年間の実務経験や登録解体工事講習の受講があれば、解体工事業の技術者となることができます。なお、平成28年度以降の合格者については、資格のみで解体工事業の技術者となることができます。

 

 

(6)工事経歴書の記載について

Q29 決算変更届等に添付する工事経歴書について、とび・土工・コンクリート工事と解体工事に分けて作成するのは、平成28年6月以降の提出分からですか?それとも法施行日(平成28年6月1日)が含まれる事業年度分からですか?

A29 工事経歴書のうち許可申請書及び決算変更届に添付するものについては、法施行日前に契約した工事についてまで分けて記載する必要はありません。また、法施行日以降に契約した解体工事については、解体工事業の許可を取得せずに、経過措置規定に基づき、とび・土工工事業の許可で解体工事業を営む場合はその他工事に計上して提出してください。解体工事業の許可申請時及び許可取得後の決算変更届は解体工事業に計上して提出してください。

また、経営事項審査申請書に添付するものについては、法施行日以降に業者が申請を行う場合に、過去にさかのぼって完成工事高をとび・土工工事業と解体工事業に切り分ける必要があります(受審日を基準とします)。

 

2 様式の変更に関して

Q30 新様式での許可の申請・変更届は平成28年6月1日以降の申請・届出分からの提出でよいですか?

A30 質問のとおり、平成28年6月1日以降の申請・届出については、新様式にて提出してください。

Q31 別紙一の役員等の一覧表から経営業務の管理責任者の欄が無くなりましたが、経営業務の管理責任者が誰であるかをどのようにして確認するのですか?

A31 改正施行規則様式第1号(建設業許可申請書)において、経営業務の管理責任者の氏名を記入する欄が追加されていますので、申請書等の閲覧にて従前通り経営業務の管理責任者の氏名を確認することができます。

Q32 建設業許可申請書(様式第1号)に経営業務の管理責任者を記載する欄が設けられましたが、1名程度しか記入できません。経営業務の管理責任者が複数いる場合はどうすればよいですか?

A32 同欄に並列で記入してください。

Q33 個人事業主の許可申請について、様式第1号別紙1「役員等の一覧表」の添付は必要ですか?

A33 個人事業主については不要です。

Q34 「健康保険等の加入状況」(様式第20号の3)が変更届の対象となりましたが、提出時には変更届出書(様式第22号の2)も必要ですか?

A34 「健康保険等の加入状況」(様式第20号の3)の変更届は、法第11条第3項に基づき行われるものであり、様式第22号の2は不要です。

Q35 「健康保険等の加入状況」(様式第20号の3)に関する変更届については、事業所としての社会保険等の適用状況に変更がなく、従業員数や役員数のみ変更がある場合でも必要ですか?

A35 従業員数や役員数のみの変更にとどまる場合は、届出が不要です。

 

3 専門学校卒業に係る専任技術者の要件について

Q36 高等学校や大学等を一定の学科を修めて卒業し、一定期間の実務経験がある者は専任技術者となれます。専門学校を卒業した者についても同様の取扱いを受けることができますか?

A36 平成28年4月1日から専門学校を卒業した者については、高等学校卒業と同等に、専門士や高度専門士を称する者については大学卒業と同等に取り扱われることとなりました。「一定の学科」についても、従来の高等学校等の学科と同様の取扱いとなります。

 

Q37 専門学校の取扱いについて、専門士や高度専門士であることはどのように証明すればよいですか?

A37 専門学校を卒業した者のうち、専門士や高度専門士であることの証明については、「専門士」や「高度専門士」であることが明記されている卒業証明書等で証明してください。

Q38 「専門学校の取扱い(主任技術者の資格要件、受験資格)」について、高度専門士、専門士、専門学校卒(専修学校専門課程)+実務経験者について、申請書の専任技術者一覧表(別紙4)や専任技術者証明書(様式第8号)の有資格区分の欄に記入すべきコード番号は何番ですか?

A38 規則別表(二)において同要件を明確に示した有資格コードがないため、「99」となります(高等学校卒業等のコード番号「01」ではありませんのでご注意下さい。)。

 

4 とび・土工工事業にかかる技術者要件について

Q39 とび・土工工事業の技術者要件として追加された「登録基礎ぐい工事試験」とは具体的にはどのようなものですか?

A39 「登録基礎ぐい工事試験」は、基礎ぐい工事に必要な知識及び技術を確認するため、(一社)日本基礎建設協会及び(一社)コンクリートパイル建設技術協会が行う試験です。

なお、平成28年8月1日以降の許可申請分を対象に、(一社)日本基礎建設協会及び(一社)コンクリートパイル建設技術協会が行った平成27年度の基礎施工士検定試験の合格者についても、とび・土工工事業の技術者要件として追加されました。

 

5 経営業務の管理責任者の要件の拡大について

Q40 執行役員等も経営業務の管理責任者になることができるよう、改正がありましたが、執行役員とはどのような人ですか?

A40 執行役員とは、「業務を執行する社員、取締役又は執行役に準ずる地位にあって、許可を受けようとする建設業の経営業務の執行に関し、取締役会の決議を経て取締役会又は代表取締役から具体的な権限委譲を受けた者」をいいます。取締役会を設置していない会社において、「執行役員」という肩書きを持つ場合がみられますが、この場合は、取締役会の決議等の手続きを経て就任したものでないため、経営業務の管理責任者になれませんのでご注意下さい。